国際行政書士斉藤事務所
公開更新

福岡の建築一式許可|資格・経験と専門工事の境界

こんな方へ:新築や改修で、建築一式と専門業種を選びたい方

福岡県知事許可の保有業者数

6,051業者

県知事許可のみ。基準日:2026年3月31日。業種重複があり、個別の取得可否とは別です。

建築一式は、建物を総合的に企画・指導・調整して建設する工事の許可です。住宅に関係する工事をすべて扱う許可という意味ではありません。新築等の契約全体と、内装・屋根などの独立した専門工事を分けて検討します。

建築一式の工事例は、請け負う完成物から確かめる

住宅や事務所、店舗などの建築を総合的に請け負う場合が検討の中心になります。新築だけでなく改造等が関係する場合も、建物全体をどのように統括する工事かを確認します。「リフォーム一式」という見積名だけでは、建築一式の工事と判断できません。

建築確認の有無は工事の内容を知る手掛かりになりますが、それだけで業種を決める基準にはしません。契約の対象、設計図、各工種の内訳、調整する施工体制をそろえ、総合的な建築工事なのか、特定の専門工事の組合せなのかを整理してください。

図1工事の内容から許可業種を比較する
工事の内容から許可業種を比較する 建物全体を総合管理。建築一式を検討。内装だけを受注。内装仕上を検討。 建物全体を総合管理 建築一式を検討 内装だけを受注 内装仕上を検討

建物全体を総合管理。建築一式を検討。内装だけを受注。内装仕上を検討。

出典:建設業法 第3条・別表第一/福岡県手引き 第1「建設工事と建設業の種類、その内容と例示」/国土交通省「業種区分・区分の考え方」。

資格は正式名称・種別と、一般か特定かを照合する

営業所技術者等(旧:専任技術者)の代表的な資格経路は、一級・二級建築施工管理技士(二級は種別「建築」)、一級・二級建築士です。具体的に使う資格は、資格証の正式名称・種別と県の有資格コード一覧で照合してください。

建築施工管理技士は、同じ等級でも「建築」「躯体」「仕上げ」の種別で対象が変わります。躯体や仕上げの免状を、建築一式の資格と同じに扱わないようにします。建築士による経路でも、一般と特定の区分を見て照合します。

建築一式は指定建設業です。将来、大きな下請契約を予定して特定を目指すなら、一般許可の取得時点から、その後の技術者体制を考えておきましょう。

出典:建設業法 第7条第2号・第15条第2号/福岡県手引き 参考資料「有資格コード一覧」・注記。

経験証明は工事の内容と本人の在籍をつなげる

元請として建物全体の工事を管理した経験を、契約単位で探します。外壁塗装や内装仕上げに長く従事していても、その経験を建築一式の総合管理と同一視することはできません。本人の担当範囲が分かる資料が重要です。

新築等で一式工事であることが明らかでない契約は、内訳で内容を説明します。勤務先の申告資料や在籍資料に加え、工事契約、設計図書、工事経歴などが時系列で対応するかを確認します。書類がない時期を推測で埋めず、残っている資料で何を示せるかを事前に相談してください。

図2実務経験の確認資料を結び付ける
実務経験の確認資料を結び付ける 建物全体の契約。各工種の管理範囲。本人の在籍資料。 建物全体の契約 各工種の管理範囲 本人の在籍資料

建物全体の契約。各工種の管理範囲。本人の在籍資料。

出典:福岡県手引き 参考資料「実務経験の確認資料」・常勤性の確認資料。資料の整理方法は当事務所の編集。

似た工事との境界を、材料名だけで決めない

建築一式があっても、屋根のふき替えや外壁塗装、内装工事だけを独立して受注する場合には、各専門業種の許可の要否を確認します。一式工事を構成する専門工事を自社施工する際の技術者配置も別の確認事項です。

軽微な工事の基準は1件1,500万円未満(税込)、または延べ面積150㎡未満の木造住宅ですが、専門工事にこの特則を持ち込むことはできません。木造住宅の工事であっても、工事そのものの区分から先に確認し、必要に応じて 建設業許可が必要な工事とは|福岡で軽微な工事を判断する順番 の判定手順を使いましょう。

出典:建設業法 第3条・別表第一/福岡県手引き 第1「建設工事と建設業の種類、その内容と例示」/国土交通省「業種区分・区分の考え方」。

福岡の許可保有数は、所在地と集計時点を分けて読む

県公表名簿の基準日は2026年3月31日、取得日は2026年10月28日です。以下は建築工事業(建築一式)の許可を持つ県知事許可業者について、許可番号ごとに重複を除き、名簿上の所在地で数えたものです。

所在地の地域当該業種の許可保有数
福岡市1,508業者
北九州市1,196業者
久留米市331業者
その他の市町村3,016業者
県知事許可の合計6,051業者

件数の多い地域の一部を掲載しています。同数の地域がある場合の順位を断定する表ではなく、大臣許可業者や許可不要の事業者を含む全事業者数でもありません。

建築の許可を持つ事業者の所在地分布と、住宅着工や改修需要の分布は別の指標です。名簿の数字だけで営業地域の有利不利を決めず、元請・専門工事のどちらを自社の中心にするかと合わせて見ます。集計の全体像や純計・延べの違いは 福岡の建設業者数と分布|県名簿で見る業種・地域の違い を参照してください。

出典:福岡県「建設業許可業者の検索、書類の閲覧、名簿について」。県公表名簿を許可番号・業種・所在地で当事務所集計。

LINE相談には受注資料と資格の情報を用意する

見積書が「改修一式」だけなら、実際の作業を内装、屋根、塗装、配管等へ分けた資料を用意してください。資格と経験が合う専門業種を先に取る方が事業に合うこともあります。リフォーム業の方は 福岡のリフォーム業の建設業許可|工事内容から業種を選ぶ も読んでから、申請業種を相談しましょう。

常勤役員等(旧:経営業務の管理責任者)、財産的基礎、社会保険、営業所等の共通要件は 建設業許可の要件を確認|福岡で人・財産・営業所と資料を整理 で確認します。
技術者の要件は 営業所技術者等の要件|福岡で資格・実務経験・常勤性を確かめる、業種選びは 建設業許可の業種一覧|福岡で工事内容から必要な業種を選ぶ、経験資料は 福岡の建設業許可|持っている資格から対応業種を調べる方法、自己点検は 福岡の建設業許可セルフ診断|人・資金・営業所を順に確認 へ案内しています。

出典:前掲の福岡県手引き・参考資料に基づく当事務所の案内。