国際行政書士斉藤事務所

福岡の建設業者数と分布|県名簿で見る業種・地域の違い

福岡県知事許可の建設業者は、2026年3月31日の県公表名簿を集計すると21,596業者です。
業種別は許可を持つ事業者の数、地域別は名簿上の所在地で数え、工事現場の数や売上の順位とは区別します。
以下では、集計対象と計算方法を示したうえで、業種・許可区分・所在地の分布を見ていきます。

集計対象は県知事許可で、大臣許可や入札資格者とは分ける

原資料は、県の「建設業許可業者の検索、書類の閲覧、名簿について」から案内される県が公表する福岡県知事許可建設業者名簿PDFです。基準日は2026年3月31日、取得日は2026年10月28日で、許可番号順の本体を使いました。外字を含む事業者の別掲資料は本体の一部を再掲したものなので、別の事業者として足していません。

許可番号ごとに事業者を識別し、名称の表記で重複を除く方法は使っていません。すべての行で許可番号、個人・法人、業種区分、所在地の市町村を読み取り、抽出できない行や同じ番号の重複がないことを確認しました。個別の事業者名、代表者名、連絡先は、この記事の集計表には掲載していません。

県内に本店がある大臣許可業者や、軽微な工事だけを請け負い許可を受けていない事業者は、この総数に含みません。また、県の競争入札参加資格者名簿は別の母集団です。入札参加資格の有無を、建設業許可の有無と同じものとして数えないことが出発点になります。

出典:福岡県「建設業許可業者の検索、書類の閲覧、名簿について」知事許可業者名簿。県公表PDFの当事務所集計。

業種別は、同じ事業者が複数の行に入る延べの分布

業種別の許可保有業者数・上位 県知事許可名簿を許可番号ごとに独自集計した上位区分。業種は重複がある。 とび・土工 7,297業者 土木 6,341業者 建築 6,051業者 舗装 4,255業者 水道施設 4,112業者 県公表名簿の当事務所集計
許可を保有する業種保有業者数
とび・土工工事業7,297業者
土木工事業6,341業者
建築工事業6,051業者
舗装工事業4,255業者
水道施設工事業4,112業者
鋼構造物工事業3,631業者
管工事業3,622業者
内装仕上工事業3,581業者
解体工事業3,155業者
塗装工事業3,046業者
石工事業3,022業者
電気工事業2,691業者
しゅんせつ工事業2,424業者
大工工事業2,366業者
屋根工事業1,757業者
防水工事業1,756業者
タイル・れんが・ブロック工事業1,722業者
機械器具設置工事業1,436業者
建具工事業1,291業者
左官工事業1,267業者
板金工事業1,192業者
鉄筋工事業897業者
熱絶縁工事業895業者
造園工事業888業者
ガラス工事業888業者
電気通信工事業654業者
消防施設工事業583業者
さく井工事業81業者
清掃施設工事業16業者
業種別の延べ合計70,917件

業種別は、各業種について許可を持つ許可番号を重複させずに数えています。同じ事業者が土木と管の許可を持っていれば、それぞれの業種に入ります。そのため、業種別の延べ合計を、福岡県の事業者総数と呼ぶことはできません。

保有数が多い業種でも、その事業者が現在その工事を多く受注しているとは限りません。一式工事の許可を持つことと、すべての専門工事を単独で請け負えることも別です。協力会社や発注先を調べる場合は、許可業種だけでなく、依頼する工事の内容と現在の施工体制を確認してください。

出典:福岡県「建設業許可業者の検索、書類の閲覧、名簿について」業種略号・名簿。名簿の業種欄を当事務所で集計。

一般・特定は併有を分け、個人・法人は純計にそろえる

許可の保有状況業者数純計に占める割合
一般のみ19,497業者90.28%
特定のみ1,310業者6.07%
一般・特定を異なる業種で併有789業者3.65%
合計21,596業者100.00%

一般と特定を併せ持つ事業者は、ここでは併有の行だけへ入れています。一般を持つ事業者数と特定を持つ事業者数を単純に足すと、併有する事業者を重複して数えるためです。一般・特定は工事の発注・下請契約に関する許可区分で、企業の優劣を示す順位ではありません。

事業者の形態業者数純計に占める割合
法人17,647業者81.71%
個人3,949業者18.29%
合計21,596業者100.00%

形態別も許可番号の純計で集計しています。個人であることだけで許可の対象外になるわけではなく、法人であることだけで要件がそろうわけでもありません。自社が申請する際は、人・財産・営業所等の条件を個別に確かめます。

出典:福岡県公表の知事許可業者名簿・法人個人欄と業種欄。純計を分母として当事務所で算出。

市町村の件数と面積当たりの密度は、違う指標として見る

所在地別の許可業者数・上位 県知事許可名簿を所在地の市町村別に、許可番号ごとに重複なく集計した件数上位。 福岡市 5,779業者 北九州市 4,529業者 久留米市 1,241業者 飯塚市 730業者 大牟田市 472業者 県公表名簿の当事務所集計
所在地別の件数上位許可業者数面積当たりの業者数
福岡市5,779業者16.83
北九州市4,529業者9.20
久留米市1,241業者5.40
飯塚市730業者3.41
大牟田市472業者5.79
大野城市454業者16.88
那珂川市413業者5.51
糸島市380業者1.76
八女市357業者0.74
春日市340業者24.03
その他の市町村6,901業者―
全市町村の合計・全体密度21,596業者4.33

密度は、市町村に所在する許可業者数を、その行政区域面積で割った値です。単位は業者/平方キロメートル、面積は県が掲載する2026年1月1日時点の値を用い、名簿の基準日と区別しています。全体密度も各市町村の密度を足したものではなく、全体の業者数を全市町村の合計面積で割って計算します。

行政区域には山林なども含まれます。所在地が多い市町村が、そのまま工事需要の大きい地域や競争の激しい地域になるわけではありません。人口当たり・可住地面積当たりの密度でもありません。営業所の所在地と実際の施工先が違うことを踏まえ、件数と密度を別の参考値として読んでください。

出典:福岡県公表の知事許可業者名簿/福岡県「県内の市町村」面積表・基準日注記。所在地と面積を対応させた当事務所集計。

名簿は営業・採用・承継の入口に使い、相手の実態は別に確かめる

営業や協力先の検討では、関係する業種の保有数や所在地の分布を知る入口になります。ただし、名簿には現在の受注余力、採用予定、取引条件、事業承継の意向までは示されません。保有数の少なさだけを理由に、受注や採用がしやすいと結論付けないことが大切です。

この表は基準日時点の静的な名簿の集計です。その後の新規許可、廃業、移転、区分の変更がすべて反映されるものではありません。個別の取引で現在の許可を確認する際は、県が案内する検索システムや最新の情報を使い、必要に応じて相手へ確認します。

集計式は、総数=許可番号の重複除外数、業種別=その業種を持つ許可番号数、構成比=各区分の件数÷純計です。次の更新でも同じ条件で比較できるように、原資料の基準日、取得日、対象と計算方法を記録しています。許可の要否や取得の準備を考えたい方は、まず自社の工事と営業所の状態を整理してご相談ください。

出典:福岡県「建設業許可業者の検索、書類の閲覧、名簿について」検索と名簿の案内。集計・解釈は当事務所。