国際行政書士斉藤事務所

福岡の建設業許可|残高を証明する日と取得のタイミング

預金の残高を使う場合は、残高があった日と証明書を発行した日を分けて確認します。
福岡県の許容期間と申請予定を照合し、口座名義や必要な証明内容も先に整理してください。
自己資本で説明する経路を使えるかも確かめ、必要のない取得や取り直しを減らします。

残高があればどの証明でも使える、とは考えない

一般建設業の財産的基礎の要件は次のいずれか:①自己資本500万円以上 ②500万円以上の資金調達能力(残高証明等) ③直前5年間許可を受けて継続営業です。預金残高を示す経路と、決算の自己資本などを使う経路は分けて確認します。会社の銀行口座に一定の残高があることだけで、どの申請区分でも同じように財産要件を説明できるわけではありません。

よくある勘違いは、通帳の数字が分かれば、いつの残高でもよいと考えることです。県が確認する資料の種類、証明する日、申請までの間隔、申請者の名義などを確認する必要があります。画面の残高表示と、金融機関が発行する正式な証明資料も、同じものと決めつけないでください。

まず、今回の申請でどの財産要件の経路を使うかを確認します。一般と特定、新規と許可後の手続きなど、自分が行う申請を整理してから資料を選ぶことが、準備の出発点になります。

残高資料の取得日程を考える申請予定を確認し、残高の基準日と発行日を分けて計画する。 申請の予定を確認証明する残高の日を決める発行までの期間を確認

出典:建設業法 第7条第4号/国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等(旧:専任技術者)・財産的基礎/福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県手引き・資金調達能力と同日残高の合算(誌面19頁)。

証明基準日と発行日、申請日を並べて確認する

福岡県の確認資料一覧では、残高の証明に関する日付の取扱いが示されています。残高を証明する基準となる日は申請日前30日以内の日の残高を証明したものです。確認する軸は、証明書が発行された日だけでなく、どの日の残高を証明しているかです。

証明基準日を指定して発行を依頼できる場合でも、金融機関によって申込みの方法や発行までの期間が異なることがあります。申請予定に余裕があるからと早く取得しすぎると、資料をそろえている間に許容期間との関係を見直すことになるかもしれません。

申請の予定日、証明する残高の日、金融機関へ依頼する日、受け取る日を並べ、どの段階で何を確定するかを決めます。要件の資料が足りない状態で証明だけを先に取るより、申請の準備状況と合わせて取得日程を考える方が整理しやすくなります。

出典:福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/福岡県手引き・資金調達能力と同日残高の合算(誌面19頁)。

名義と口座の組合せは、資金が誰のものかから考える

法人の申請と個人の申請では、申請者の主体が異なります。誰の資金をどの名義の資料で示すのかを確認し、代表者個人の口座と会社の口座を、同じものとして扱わないようにしてください。名称の変更や法人化の前後で、記録のつながりが分かりにくい場合も説明を整理します。

複数口座や複数の金融機関を使う場合は、合算の条件や証明基準日のそろえ方を確認します。福岡県では同一の証明基準日の預金残高証明書等は合算可能とされています。異なる日の残高を足して、同じ日にその資金があったと説明することはできません。

ネット銀行を使う場合も、正式な証明の発行方法、名義と証明基準日の表示、提出する形式を確認します。金融機関の画面を印刷できることだけで、県が求める証明の形式を満たすと決めないでください。取得前に必要な内容を確認することが大切です。

預金残高と自己資本口座にある資金と、決算上の自己資本は異なる指標として確認する。 預金残高口座の資金を確認名義と基準日が関係自己資本決算上の状態を確認残高とは別の指標

出典:福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/福岡県手引き・資金調達能力と同日残高の合算(誌面19頁)。

自己資本の経路と比べ、実際の資金状況に合う方法を選ぶ

決算の自己資本で説明できる場合は、残高を証明する資料が必要となるかを、今回の手続きに応じて確認します。通帳の残高と自己資本は異なる概念です。借入金を含む預金の額だけを見て、決算上の自己資本も同じだけあると考えないようにしましょう。

反対に、自己資本が基準に届かないというだけで、一般の財産要件を一律に満たせないとは限りません。自己資本以外の経路も確認し、実際の資金調達能力と資料を整理します。特定建設業の財産要件は別であるため、同じ説明をそのまま使わないことも重要です。

資金をどう用意するかを検討する場合は、事業の運転資金や返済計画も含めて考えます。証明する日の数字だけを整えれば事業上の問題も解決する、という考え方は避けてください。増資や借入等の会計・税務上の判断は、税理士など関係する専門家へ確認します。

出典:国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/建設業法 第7条第4号/福岡県手引き・資金調達能力と同日残高の合算(誌面19頁)。

福岡の資料に合わせ、申請の準備状況から取得を相談する

相談前には、申請区分、直前の決算の状況、使いたい口座の名義、金融機関で発行できる証明の内容、申請の予定をまとめます。すでに取得した資料がある場合も、発行日と証明基準日をそれぞれ読み、県の許容期間との関係を確認してください。

県の案内にある一般的な条件と、個々の金融機関の発行方法は別の確認です。銀行で発行してもらえたことをもって、申請でそのまま使えると決めず、資料が示す内容と提出方法を照合します。複数口座は基準日をそろえ、電子形式は金融機関が証明する内容と提出先が確認できる形を、取得前に照合します。

当事務所へは、残高で説明したいという希望だけでなく、決算の状況と準備の進み具合もお知らせください。建設業許可の財産要件|福岡で自己資本・資金と決算を確認するでは財産要件全体、福岡の建設業許可|赤字・債務超過と財産要件を分けて考えるでは赤字や債務超過との関係を案内します。本人の資金状況を確認せず、特定の方法なら取得できると断定することはありません。

出典:福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/福岡県手引き・資金調達能力と同日残高の合算(誌面19頁)。