国際行政書士斉藤事務所

福岡の建設業許可|ひとり会社で経営と技術を兼ねるときの常勤性

社長が常勤役員等(旧:経営業務の管理責任者)と営業所技術者等(旧:専任技術者)を兼ねる場合も、それぞれの要件を満たすことが必要です。
同じ営業所での兼任と、現場の技術者を兼ねる扱いは分けて確認してください。
法人の社会保険や他社の業務も含め、実際の働き方を説明できる体制を整えます。

同じ人が兼ねる場合も、経営と技術の要件は別々に確認する

常勤役員等と営業所技術者等は、制度上の役割が異なります。同じ営業所で社長が兼ねる場合でも、経営の経験があるか、許可業種に対応する資格や実務経験があるか、営業所へ常勤するかを、それぞれ確認します。

よくある勘違いは、社長なので経営経験は当然に足りる、現場を長く経験したのでどの業種の技術者にもなれる、と考えることです。現在社長であることと過去の経営経験、施工の経験と申請する業種の対応は、それぞれ説明が必要になります。

事業の形が小さいから確認が省かれるとは考えず、自分の経歴、取りたい業種、営業所での働き方を並べましょう。どこが資料で説明できて、どこがまだ分からないかを分けることが、無理のない申請計画の出発点になります。

社長が役割を兼ねるときの確認経営と技術の要件を別々に調べたうえで常勤の実態を確認し、現場兼任は追加の判定として分ける。 同じ人でも確認する要件は別経営の要件地位・経験・資料技術の要件業種・資格・経験常勤の実態は説明できるか営業所の体制を確認現場の兼任条件は別に照合役職名だけで兼任を決めない

出典:建設業法 第7条第1号・第2号・第26条の5/国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/福岡県手引き・同一営業所での兼務(誌面18頁)/国交省九州・営業所と現場の兼任(誌面12頁)。

法人の社長は、社会保険の適用関係も確認する

従業員を雇っていないので、社会保険の確認も不要だという理解には注意が必要です。法人の事業所は、事業主だけの場合を含め、健康保険・厚生年金の適用を確認する対象になります。役員報酬や使用関係等の事情を整理し、具体的な加入手続きは担当窓口や社会保険労務士へ確認してください。

建設業許可で確認する適切な社会保険の要件は2020年10月1日以降、適用される健康保険・厚生年金保険・雇用保険について必要な届出を行っていることが建設業許可の要件。適用事業所・適用事業に該当しない制度は加入不要であり、単に未加入と一括して判断しない。です。個人のひとり親方と、法人の社長では適用の考え方が同じとは限りません。個人事業の頃に使っていた保険を、そのまま法人化後も適切だと決めつけないようにします。

加入する保険の種類、会社としての届出、本人の常勤性を示す資料は、関連していても目的が異なります。保険料を払った記録だけで、社長の経営経験や技術の経験まで説明できるわけではありません。資料を役割別に整理することが大切です。

出典:日本年金機構「適用事業所と被保険者」/国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/福岡県手引き・同一営業所での兼務(誌面18頁)/国交省九州・営業所と現場の兼任(誌面12頁)。

他社の役員や従業員の仕事がある場合は、働き方の整合性を見る

他社の役員を兼ねている、副業先で定期的に勤務している、別の事業のために営業所を長く離れるなどの事情がある場合は、その内容を整理します。会社から報酬を受けていることだけで、自社へ常勤していると結論づけることはできません。

現在の常勤性の資料は保険証が新規発行されない場合の県資料を立場別に選択する。法人役員・従業員は、新規資格取得時の健康保険・厚生年金保険資格取得確認及び標準報酬決定通知書、従前からの場合の住民税特別徴収税額決定通知書(徴収義務者用)又は健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書等。個人事業主本人は直近の所得税確定申告書等。支配人・従業員は雇用時期や保険区分に応じ、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書又は出勤簿と賃金台帳等を使用する。後期高齢者を含む細かな区分は県の表で確認する。です。制度上の資料を準備することに加え、普段どこで、どの時間帯に、どの業務を行っているかが、申請で示す役割と対応しているかを確かめてください。複数の仕事に同時に常勤しているとする説明には、実態上の無理が生じることがあります。

兼業があるから一律に同じ判断になるとも限りません。役職の名称、業務の実態、勤務場所、時間の関係を資料で示し、福岡県での個別の取扱いを確認します。実際と異なる出勤や業務の記録を作って整えることはできません。

現場へ出る前の確認営業所の役割、現場の配置、兼任条件を区別する。 営業所での役割を確認現場に必要な配置を確認兼任条件と実態を照合

出典:国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/福岡県「建設業許可申請時等の営業所写真の提出について」営業所の要件・写真撮影/福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県手引き・同一営業所での兼務(誌面18頁)/国交省九州・営業所と現場の兼任(誌面12頁)。

現場へ出る社長は、営業所と現場の役割を混同しない

営業所での技術上の役割を担う人が、現場の主任技術者等を兼ねられるかは、別に確認する論点です。営業所の業務に従事する役割と、工事現場に求められる配置を、会社の規模だけでまとめて扱わないでください。

現場兼任の特例は、担当する営業所で契約した工事か、金額や現場数、移動・連絡体制などの条件を満たすかを確認する制度です。現場への専任が必要な場合と不要な場合で適用条件を分け、配置を決める前に国の現行説明と照合します。 対象となる範囲の概要は営業所で契約締結した工事が対象。現場専任が必要な工事は、兼ねる現場が1以下、専任特例1号の各要件、直接的かつ恒常的な雇用関係を満たすこと。現場専任が不要で近接する工事は、営業所と現場の職務をともに果たせる近接性、常時連絡、直接的かつ恒常的な雇用関係を確認する。近接しない場合は専任工事側の全条件を満たす必要がある。です。条件を一部だけ満たすことと、兼任の要件全体を満たすことを区別してください。「社長が同じ人だから兼ねられる」という説明だけで、現場配置を決めることは避けます。

受注前に、どの現場でどの役割が必要か、営業所の業務をどのように維持するか、連絡や施工管理を実際に行えるかを考えます。詳細は主任技術者・監理技術者の配置|福岡で金額と兼任条件を確認するへ案内しますが、未確認の金額や件数などを記憶で当てはめず、個別の工事条件を確認してください。

出典:建設業法 第7条第1号・第2号・第26条の5/国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/福岡県手引き・同一営業所での兼務(誌面18頁)/国交省九州・営業所と現場の兼任(誌面12頁)。

福岡の申請では、社長に集中する役割と資料を一覧にする

相談前には、経営の経験、技術者として使う経路、現在の保険と勤務、営業所と現場の役割を分けたメモを用意します。社長が全部担っているという説明を、審査上の確認項目へ分解するためです。必要な資料も、どの役割を示すものかを区別すると、同じ資料の重複取得を避けやすくなります。

また、社長が役割を担えなくなった場合、経営と技術の要件に同時に影響する可能性があります。人を増やす予定があるなら、将来どの役割を引き継ぐか、資格や経験をどのように記録するかも考えておくと、事業の継続計画につながります。

当事務所へは、社長ご自身の経歴、希望業種、普段の現場への出方、他社の仕事の有無を分かる範囲でお知らせください。勤務場所や時間の関係が説明しにくい場合は、勤務実態を説明する資料と未整理の事情を分けてください。個人事業か法人かという事業の状況と、現在そろっている資料を分けて整理しましょう。常勤性の確認資料は福岡の建設業許可|保険証の新規発行終了後に常勤性を示す資料で案内します。

出典:福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/福岡県手引き・同一営業所での兼務(誌面18頁)/国交省九州・営業所と現場の兼任(誌面12頁)。