建設業許可の廃業・取消し・失効|福岡で業種を減らす前に確認

建設業をやめる場合は、全部をやめるのか、一部の業種だけをやめるのかを整理して届出を確認します。
人の要件が欠けた場合、廃業、行政の取消し、期間満了による失効は、同じ事情として扱いません。
届出の前に、現在の許可業種、営業の実態、工事の状況、やめる理由と時期を確かめましょう。
全部廃業と一部廃業は、営業をやめる範囲を分けて考える
許可に係る建設業の全部をやめる場合と、許可を持つ一部の業種をやめる場合では、整理する範囲が異なります。会社を解散する場合だけでなく、会社は残して建設業の営業をやめる場合も、事実に応じた確認が必要です。
一部の業種を減らす場合は、残る業種、やめる業種、一般・特定の区分、営業所で行う業務を確認します。「使っていない許可を消すだけ」と簡単に考えず、現在や予定する工事にその業種が必要でないかを点検してください。
営業所を閉鎖することと、建設業全体をやめることも同じではありません。他の営業所で営業を続けるのか、許可の区分に影響するか等を整理します。事業を別の会社や家族へ引き継ぐ予定がある場合は、廃業を先に行う前に承継認可等の方法を確認します。
出典:建設業法 第12条/福岡県の変更・廃業の手引き。
届出期限と、理由に応じた届出者・添付資料を確認する
廃業等に関する届出の期限は廃業等の事由の発生から30日以内です。県の許可後手引きは、建設業を廃業した日を起点として案内しています。社内で届け出ることを決めた日や書類を作った日ではなく、実際の廃業等の事由とその発生日を整理してください。提出先は主たる営業所を管轄する県の窓口です。
県のFAQでは、任意の廃業、破産、法人の解散、合併、個人の死亡等の理由により、届出者や添付資料が変わることを案内しています。事業主本人が出せばよいと一律に考えず、誰がどの立場で届け出るかを確かめてください。
商号、代表者、所在地等の変更がある場合は、県の案内に沿って先に必要な変更届を確認します。古い許可の記載と現在の会社の状態が違うまま、事情を省略して提出しないようにします。提出する様式等は廃業届(様式第22号の4)。一部廃業は変更届出書(第一面・第二面、様式第22号の2)も提出。営業所の廃止や後任のいない営業所技術者等の削除を伴う場合は届出書(様式第22号の3)も確認です。全部と一部では組合せが違い、営業所や技術者の削除を伴うときは関連届も確認します。本人の意思による提出であることを確かめる県の確認もあるため、昔の書式の控えだけで手続きを決めないようにします。
出典:建設業法 第12条/福岡県「建設業許可のよくあるご質問」廃業届/同「許可後の手引き」。
技術者等がいなくなったときは、猶予があると決めず現状を確認する
営業所技術者等(旧:専任技術者)や常勤役員等(旧:経営業務の管理責任者)の体制に問題が生じた場合は、現在の要件を満たせるかを確認します。更新の時期までに代わりの人を探せばよい、と先に考えないでください。
候補者が別にいる場合は、資格や経験、勤務の実体、以前の所属の登録等を調べます。届出の欄へ名前を書くだけで体制が整うわけではありません。要件を満たす人がいない状態を、前の人が在籍しているように記載して隠す方法は選べません。
要件が欠けた場合の届出や取消し等の扱い、進行している契約や工事の扱いは、法令と現在の事実に応じて確認が必要です。一般的な猶予がある、または全ての工事が同じ処理になると断定しません。退職等の情報を把握した時点で相談することが重要です。
出典:建設業法 第7条・第12条・第29条等/福岡県の変更・廃業に関する手引き。技術者等の要件を欠いた場合は、取消事由にも関係するため、退任日と後任の体制を早急に管轄へ伝えて確認します。
取消しと失効は、理由と根拠を見て区別する
取消しという言葉がある場合、なぜ取り消されたかを確認します。不正等に対する処分と、廃業届に基づく取消しを、同じ再取得制限として説明しないようにしてください。福岡県も廃業届に基づく取消しの公告を公表しています。
失効については、有効期間の満了等の事情と、申請の状況を確認します。更新を申請していた場合の従前の許可の扱いと、申請せず期限を迎えた場合を区別します。許可通知、申請や届出の控え、行政からの通知等で、現在の状態を調べることが必要です。
再取得を考える場合は、以前の許可がなくなった理由と、現在の人・財産・営業所等の要件を点検します。不正な手段等による取消しには建設業法第29条第1項第7号又は第8号による許可取消しの日から5年を経過していないことという欠格事由があります。一方、任意の廃業による取消しという事実だけで、同じ待機期間を一律に当てはめることはできません。ただし、取消手続の通知後に廃業した場合などは別の欠格規定があるため、廃業の経緯も確認します。過去に許可を持っていたから、簡単に元へ戻せるとは限りません。欠格事由の期間や起算点は建設業許可の誠実性・欠格要件|福岡で過去の事情を確認する、営業停止・取消し等の監督処分との関係は建設業の監督処分を防ぐ|福岡で契約・配置・申請を点検するで確認し、事由ごとに照合します。
出典:国土交通省「許可の要件」欠格要件・取消しと廃業の区別。
出典:建設業法 第3条・第8条・第29条等/福岡県「廃業届の提出に基づく建設業許可取消しの公告」。
廃業の前に、既存工事と他の登録の手続きを整理する
廃業を検討するときは、現在の工事や契約、下請への発注、取引先の登録等を確認します。許可の手続きをしただけで契約や債権債務、他の制度の登録がすべて消えるということではありません。事業をやめる範囲と、残る義務や手続きを分けて整理してください。
入札参加資格等の登録をしている会社は、建設業許可とは別の変更等の届出が関係する場合があります。県の許可の窓口へ届け出たから、取引先や発注者等への連絡も自動で済むとは考えないようにします。誰がどの相手へ何を確認するかを一覧にします。
工事や資料の保存についても、廃業したので直ちに捨てればよいとは判断しません。契約や法令に基づく保存、工事の説明に必要な情報を確認します。許可や工事、会計の資料を分けつつ、後から関係を追える状態で整理しておくことが大切です。
事業をやめる際は、工事を終えた現場についても、問い合わせや不具合の連絡を誰が受けるかを整理します。許可の廃業の手続きと、契約に基づく連絡や対応の整理を同じものとして扱わず、必要な記録を残してください。対応に争いがある場合等は、行政書士だけで結論を出さず、内容に応じた専門家へ相談します。
業種を減らす場合には、残す営業所ごとに、受ける工事と技術者の担当を確認します。実績が少ない業種でも、今進めている契約や次に予定する工事に必要なことがあります。使っていないように見える許可を整理する前に、営業担当や現場担当とも範囲を共有することが大切です。
将来再びその工事を受けたい場合は、再取得で必要になる要件と資料も確認しておきましょう。廃業届の提出を取り消せば以前の状態へ戻れるという予定では進めず、残す業務と手放す許可、今後の受注の見通しを合わせて判断することが重要です。
出典:福岡県「建設業許可後の手引き」廃業と他の届出。契約の終了や引継ぎ、履行中の工事の扱いは、現在の契約と法令の条件に応じて関係する専門家と整理します。
理由と範囲をLINEで伝え、提出前に手続きの順番を確認する
相談時は、今の許可業種、有効期間、やめたい範囲、理由と時期、人の退職等の事情、進行中の工事の有無を分かる範囲でお知らせください。事業の引継ぎを予定している場合は、その方法も先に共有します。
技術者の不在は福岡の建設業許可|営業所技術者等が退職するときの確認と届出、更新の期限は建設業許可の更新を忘れたら|失効後に福岡で確認する順番、営業停止・取消し等の監督処分は建設業の監督処分を防ぐ|福岡で契約・配置・申請を点検するで詳しく説明します。特定の業種だけをやめる場合も、残る工事を今の許可で受けられるか確認が必要です。廃業届を出した後に戻せるという前提ではなく、提出前に残す事業と必要な許可を確認しましょう。
出典:福岡県の申請・変更・廃業の案内。