福岡の建設業許可|指定学科の卒業歴で実務経験を確認する方法

指定学科の卒業歴があると、学歴と実務経験を組み合わせる経路を検討できます。
学校名や理系という呼び方だけでなく、学校区分・修めた学科・申請業種の対応を確認します。
学科名が一覧と違う場合は、当時の履修内容を示す資料をそろえて照合してください。
指定学科の卒業だけで、実務経験が不要になるわけではない
営業所技術者等(旧:専任技術者)の要件は、一般建設業は、①希望業種に対応する国家資格等、②指定学科を修めて卒業後の実務経験(大学・高専等は3年以上、高校等は5年以上。専修学校専門課程は5年以上、専門士・高度専門士を称する者は3年以上)、③希望業種の実務経験10年以上などの経路。資格ごとの追加経験、技士補等の認定経路、関連業種経験の緩和は条件別に確認する。です。指定学科の卒業歴による経路では、対象の学校や学科と、必要な実務経験を組み合わせて確認します。学校で建設に関する授業を受けたという事情だけで、どの業種の要件も同じように説明できるわけではありません。
よくある勘違いは、大学を出ているので経験の確認は簡単だ、理系学部なので対象になる、と考えることです。制度が定める学科は建設業の種類ごとに対応しているため、先に申請したい工事の内容と業種を整理する必要があります。学校の評価や難易度を比べる仕組みではありません。
資格による経路と学歴による経路も分けて確認します。卒業歴がある場合でも、すでに保有する資格が別の経路に対応することがあります。どの方法であれば事実と資料を説明しやすいかを比較し、経験年数だけを短く見せることを目的にしないようにしましょう。
出典:建設業法 第7条第2号/建設業法施行規則 第1条・第7条/国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/福岡県手引き・学歴と実務経験、指定学科(誌面18〜20頁)。
学校区分と専門士等の称号を、卒業時点の資料で確かめる
学校の区分によって、必要となる経験の扱いは異なります。大学や高等専門学校等と、高等学校等の違いに加え、専門学校については専門士・高度専門士の称号の有無を確認します。専門学校を卒業したという情報だけで、同じ経験条件を使えると決めないでください。
専門学校に関する区分と経験条件は指定学科に係る専修学校の専門課程を卒業後5年以上の実務経験。専門士又は高度専門士を称する者は、当該専門課程卒業後3年以上の実務経験。です。国の案内には、卒業と称号に応じた区分が示されています。本人の卒業時点でその課程や称号に該当するかを、学校側の証明等で確かめることが必要になります。
学校が統合された、学科が改称された、証明書を発行する部署が変わった場合もあります。現在の学校案内だけで過去の課程を説明せず、本人が在籍した時期の記録を求めることを学校へ伝えます。発行に時間がかかる可能性も考え、資料集めの早い段階で確認しましょう。
出典:国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/国土交通省「指定学科一覧」/福岡県手引き・学歴と実務経験、指定学科(誌面18〜20頁)。
学科名が一覧と違うときは、履修内容を説明する
指定学科の一覧は、許可業種との対応を確認する資料です。同じ工事分野に関係しそうな名前でも、一覧にある学科と対応するかが不明な場合は、履修した科目や内容を調べます。新しい名称の学科を、名前が似ているという理由だけで読み替えないことが大切です。
学歴の確認に使う卒業証明書と、履修内容を示す履修科目証明書等など、必要な資料を学校へ相談します。県のチェックリストにある提示や写しの扱いも確認し、古い証書を持っているから取得手続きは不要だと先に決めないようにしてください。
学校へ依頼するときは、建設業許可の業種と指定学科の確認に使いたいことを伝え、何の科目をいつ履修したかが分かる記録を調べます。その資料があれば県の判断が確定するという意味ではありませんが、学科名だけで相談するより、確認する内容を具体化できます。
出典:国土交通省「指定学科一覧」/福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/福岡県手引き・学歴と実務経験、指定学科(誌面18〜20頁)。
実務経験は業種と期間を整理し、重複の扱いを確認する
学歴による経路でも、対象となる工事の実務経験を説明する必要があります。卒業後にどの会社でどの業種の工事に関わったかを整理し、期間を裏付ける資料と工事内容の資料をつなげてください。学科が対象でも、実際の仕事が申請業種と異なれば、そのまま使えるとは限りません。
複数業種を申請したいときは、それぞれについて学科と経験を照合します。同じ期間を自由に重ねて計上できるとは考えず、制度上認められる経路や例外と、本人の経験の記録を分けて確認します。関連業種の経験を利用する緩和は、国が示す業種の組合せと経験の内訳の条件に該当する場合に限ります。単に現場が同じだったことを根拠に、別業種の期間をまとめて計上しないでください。
卒業時期と入社時期の間に空白がある場合や、在職中に学校へ通った場合なども、期間の数え方を自己判断で整えないようにしましょう。経験が不足する場合は、資格を使う経路や、今後の経験の積み方も含めて計画を見直します。
出典:国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/建設業法施行規則 第1条・第7条/福岡県手引き・学歴と実務経験、指定学科(誌面18〜20頁)。
福岡県への確認は、学校・学科・希望業種の対応表から進める
相談前には、学校の区分、卒業した課程、当時の学科名、称号の有無、申請したい業種、実務経験の期間を並べます。資料が残っているか、学校から取得できるか、学科と業種の対応にどこが不明かを分けると、確認の順番を決めやすくなります。
福岡県のチェックリストと現行の資格・学歴の案内を照合し、特別な名称の学科や海外の学校等は、個別の確認事項として扱います。他県の相談例に似ていることだけで、福岡でも同じ扱いになると判断しないでください。学科名や履修の対応に不明な点が残る場合は、当時の資料に基づく個別確認が必要です。
当事務所へは、卒業した学校と学科、手元にある資料、希望業種を分かる範囲でお知らせください。福岡の建設業許可|実務経験の工事書類が残っていないときでは実務経験の資料、福岡の建設業許可|持っている資格から対応業種を調べる方法では資格から業種を調べる方法を案内します。学歴を使うかどうかを決める前に、利用できそうな経路を一緒に整理します。
出典:福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/国土交通省「指定学科一覧」/福岡県手引き・学歴と実務経験、指定学科(誌面18〜20頁)。