国際行政書士斉藤事務所
公開更新

福岡で農地を資材置き場にするには|転用前に確認する順番

こんな方へ:農地を資材置き場に使う前に、手続きを知りたい方

農地を資材置き場に使う場合は、舗装や造成をしなくても農地転用の確認が必要です。
所有者、利用する人、都市計画の区域、農地区分によって、手続きと見込みが変わります。
契約や資材の搬入より先に、土地の状態と転用計画を相談しましょう。

地面を変えなくても、耕作以外に使えば転用になり得る

農地を資材や重機の保管に使う計画は、砂利を敷く、コンクリートを打つといった工事がなくても、耕作の目的に供されない状態にするものとして転用に当たり得ます。少し置くだけだから手続きは不要、と先に判断しないようにします。登記の地目だけでなく、実際の土地の状態も確認します。

農地の所有者が自ら転用する場合は農地法第4条、売買や賃借などの権利の移転・設定を伴う場合は農地法第5条の手続きを検討します。借りる場合も対象になり得るため、買うときだけ必要な許可とは考えないでください。

出典:福岡県「農地を転用するには?」/農地法 第2条・第4条・第5条・第51条。

市街化区域の届出と、それ以外の許可を取り違えない

市街化区域の農地の転用は、あらかじめ行う届出の制度を確認します。それ以外の土地については、転用許可の要否や例外を、区域と計画に即して確認します。地域名が市であることと、都市計画上の市街化区域であることは同じ意味ではありません。

都市計画の区域だけでなく、農用地区域や土地改良に関する条件も調べます。図面や登記資料、利用計画を準備し、どこまでが申請する土地かを示してください。書類の提出前から資材を置くと、予定どおり手続きできる前提自体が変わる場合があるため、搬入の開始日も相談事項に含めます。

図1農地を使う前の確認
農地を使う前の確認農地を使う前の確認。現況と権利関係、区域・農地区分、許可又は届出を相談の順に確認します。現況と権利関係区域・農地区分許可又は届出を相談

農地を使う前の確認。現況と権利関係、区域・農地区分、許可又は届出を相談の順に確認します。

出典:福岡県「農地を転用するには?」/福岡県「農地転用許可申請等の必要書類・様式例について」。

農地区分と事業の確実性を合わせて確認する

県が説明する区分は農用地区域内農地・甲種農地・第1種農地・第2種農地・第3種農地です。優良農地の保全を図る立地の基準があり、資材置き場として使いやすそうという事業者側の判断だけでは決まりません。農用地区域からの除外など、転用とは別の検討が先に必要となる場合もあります。

立地の基準に加え、資金、権利者の同意、周辺の排水、事業に必要な面積、他法令の処分の見込みなどの一般基準も確認します。建設業許可を持っていることが土地の転用の保証になるわけではありません。置く資材の種類、量、配置を示し、必要な面積を説明できる計画にします。

出典:福岡県「農地を転用するには?」/農地法 第2条・第4条・第5条・第51条。

一時転用は、期間後に農地へ戻せる計画が前提になる

一定の工事の間だけ使う計画では、一時転用を検討する場面があります。ただし、短期と呼べば手続きが簡単になるという制度ではありません。利用する期間、使用する目的、撤去する物、復元方法を具体的にし、終了後に耕作できる状態へ戻す見込みを確認します。

砕石、コンクリート、地盤への影響、排水の変更などは、復元の計画と費用に関係します。所有者と利用者が異なるなら、復元の責任と費用負担も契約で整理してください。恒久的に使用したいのに一時利用として申請するなど、計画と申請の内容を食い違わせないようにします。

図2利用計画の整合
利用計画の整合利用計画の整合。面積・配置と資金、造成と排水の計画、利用開始と復元の工程の順に確認します。面積・配置と資金造成と排水の計画利用開始と復元の工程

利用計画の整合。面積・配置と資金、造成と排水の計画、利用開始と復元の工程の順に確認します。

出典:福岡県「農地を転用するには?」/福岡県「農地転用許可申請等の必要書類・様式例について」。

無断で使い始めた場合は、追加工事を進めず事実を整理する

無断転用や許可された計画と異なる使用には、工事中止や原状回復等の命令、刑事罰の対象となる場合があります。使用後に申請すれば認められると見込まず、いつから、誰が、何をしたかを整理して相談します。過去の状態の写真や契約等があれば、改変せず保管してください。

違反の取扱いや是正方法は個別の事情によります。資料の日付を変えたり、現状を隠して申請したりすることは行いません。許可を受けた後でも目的変更や事業者変更に手続きが必要な場合があるため、資材置き場から別用途へ変える前にも確認します。紛争性がある場合は弁護士へ相談する項目を分けます。

出典:福岡県「農地を転用するには?」/農地法 第2条・第4条・第5条・第51条。

福岡では、所在地の窓口へ計画と受付時期を確認する

申請の入口は農地の所在する市町村の農業委員会です。受付日や審議の日程は自治体ごとに確認し、福岡県内で一律の締切を前提にしないようにします。図面、所有関係、現在の利用、予定する資材・設備、造成の有無をまとめて事前相談します。

当事務所は建設業許可と農地転用・宅建業を扱う立場から、土地の契約と利用開始の工程を整理します。LINEでは農地を置き場にしたいこと、所有か賃借予定か、すでに利用しているかをお知らせください。
福岡で資材置き場を借りる・買う前に|契約と土地利用の確認の契約条件、福岡の山林・雑種地を資材置き場にするには|規制と契約の確認の他法令の確認も合わせ、資材を運び込む前から準備しましょう。

事前相談の記録には、相談した計画と、その後に変更した内容を残します。資材の量や配置、敷地面積、排水、利用期間が変わると、以前の相談結果をそのまま使えない場合があります。

土地を貸す側と使う側で資料の認識を共有し、利用開始後の進捗・完了等の報告がある場合も工程へ含めてください。許可書を受け取ることと、許可された事業をその内容どおり実施することの両方が必要です。

所有者と転用する人が別の場合は、申請へ関与する当事者と、その土地を使える権利の内容を確かめます。借りた後に転用できないことが判明しないよう、契約の締結や引渡しの条件も手続きの見込みと合わせて検討します。

出典:福岡県「農地を転用するには?」/福岡県「農地転用許可申請等の必要書類・様式例について」。