国際行政書士斉藤事務所

電気工事業登録と建設業許可|福岡でみなし登録も確認する

電気の建設業許可だけで、すべての準備が終わるわけではない

電気工事の建設業許可と、電気工事業法の登録・通知等は、別の制度です。
許可業者としてみなし登録等の扱いになる場合も、必要な届出まで不要になるわけではありません。
さらに、実際に作業する人の免状や認定と作業範囲を、事業の手続きとは分けて確認します。

建設業許可は、一定の建設工事を請け負う営業に関する制度です。電気工事業法は、電気工事業を営むための規律を定めています。金額の小さい工事しか行わないから、電気工事業法の確認もいらないという理解は避けてください。

会社や個人事業としてどの手続きを行うかと、誰がどの作業をできるかも別です。代表者が建設業許可を取得したことによって、免状のない人がすべての電気工事を行えるようになるわけではありません。営業の手続きと施工の資格を並べて確認しましょう。

工事範囲と建設業許可による電気工事業の区分一般用電気工作物等を含むか自家用のみかの行と、建設業許可の有無の列を交差させ、登録、通知、みなし登録、みなし通知を区別する。 工事範囲 × 建設業許可 許可なし 許可あり 一般用等を 含む工事 自家用併営も含む 登録 登録申請 みなし 登録 届出が必要 自家用のみ の工事 通知 通知が必要 みなし 通知 通知が必要 電気工事業法が対象とする工事の区分で判断

出典:福岡県「電気工事業登録について」制度・みなし登録/建設業法 第3条。

登録・通知と、許可業者のみなしの扱いを分ける

電気工事業法が対象とする工事について、一般用電気工作物等の工事を含むか、自家用電気工作物の工事だけを行うかで分けます。そのうえで建設業許可の有無を照合すると、県が示す区分は次の対応になります。

実際に扱う工事の範囲建設業許可なし建設業許可あり
一般用電気工作物等を含む。自家用の工事も併せて行う場合を含む登録電気工事業者として登録みなし登録電気工事業者として開始の届出
自家用電気工作物の工事だけを行う通知電気工事業者として通知みなし通知電気工事業者として開始の通知

「自家用も扱う」ことと「自家用だけを扱う」ことは違います。一般用電気工作物等の工事も受けるなら、自家用だけの通知区分と混同しないでください。電気以外の業種の建設業許可を持つ場合も、許可の有無と実際の工事範囲を伝えて、該当区分を確認します。

建設業許可を持つ場合には、みなし登録やみなし通知に関する届出を確認します。既に登録していた事業者が許可を取得した場合も、その事実を内部で把握するだけでなく、切替に必要な手続きを県の案内で確かめてください。

所在地、代表者、主任電気工事士、扱う工事の種類、建設業許可の更新等に関する変更も、該当する届出を確認します。建設業許可の変更を出したことで、電気工事業側の記録も自動的に変わるとは考えないようにします。両制度の控えを分けて管理することが実務上役立ちます。

出典:福岡県「電気工事業登録について」手続き区分・切替・変更。

電気工事士と認定の作業範囲を混同しない

電気工事士の免状には種類があり、作業できる範囲が異なります。第一種電気工事士と第二種電気工事士を、同じ範囲の資格として扱わないでください。前者の主な従事範囲は最大電力500kW未満の需要設備及び一般用電気工作物等の電気工事(ネオン設備・非常用予備発電装置の特殊電気工事を除く)、後者は一般用電気工作物等の電気工事です。ネオンや非常用予備発電装置などの特殊な工事には、別の特種電気工事資格者の確認が関係します。

認定電気工事従事者は、認定の対象となる簡易電気工事に関係する制度です。認定を受ければ、電気工事全般を制限なく行えるという意味ではありません。作業の対象、設備、電圧等の範囲を、現行の公式案内と本人の証明で確認します。

認定による作業範囲は最大電力500kW未満の需要設備のうち、電圧600V以下で使用する自家用電気工作物の簡易電気工事(電線路に係るものを除く)です。電線路の工事や、認定の対象外となる設備まで施工できる資格ではありません。高圧受電の建物で低い電圧の配線をする場合も、一般家庭の配線と同じ区分だと決めず、設備側の区分から調べます。建設業許可の営業所技術者等(旧:専任技術者)の資格要件と、実際の電気作業の資格も、別の確認として整理します。

許可取得後も確認が続く現在の電気工事業区分、開始・切替・変更の届出、作業者と担当工事を照合 現在の電気工事業区分 開始・切替・変更の届出 作業者と担当工事を照合

出典:経済産業省「認定電気工事従事者」資格・従事範囲/福岡県「電気工事士免状について」試験と免状/福岡県「電気工事業登録について」主任電気工事士等。

福岡では、専用の案内と提出先で確認する

福岡県の電気工事業登録のページは、組織や主任電気工事士等の区分に応じて必要書類が変わることを案内しています。建設業許可の申請窓口と同じだと決めず、電気工事業法の提出先と現在の手順を確認します。

福岡県所管の相談・提出先は福岡県 防災危機管理局 消防保安課 産業保安係(電話092-643-3439)です。県は郵送又は窓口での受付を案内し、窓口へ出向く際は担当者の在席を事前に確認するよう求めています。営業所を県外にも設ける場合は、大臣所管となる手続きもあるため、県所管かを先に照合してください。

個人事業から法人化する場合や、営業所を別地域へ動かす場合も、単に看板の名前を替える作業と考えないことが大切です。どの事業者が営業を続け、承継や新たな手続きのどちらが関係するかを調べます。建設業許可と電気工事業の双方について、変更前後の区分と必要な届出を整理しておきましょう。

出典:福岡県「電気工事業登録について」提出先・書類一覧/福岡県「建設業許可後の手引き」他法令の届出。

見積りや契約に書かれた工事名が同じでも、対象設備や実際の作業が違えば、確認する作業資格が変わることがあります。営業担当が受けた内容を施工担当へ伝え、現地で内容が変わったときは資格と事業の手続きをもう一度点検する仕組みにしておきましょう。

受注前に、営業の手続きと作業する人を照合する

工事を始める前には、請け負う事業者の許可・登録等と、施工する人の資格を一覧にします。工事内容や人員が変わった際に、どちらを見直す必要があるかが分かる形にしておくと、届出と現場の確認をつなぎやすくなります。

  1. 扱う設備と工事の範囲を整理する。
  2. 建設業許可の有無と電気工事業の区分を確認する。
  3. 切替・開始・変更等の届出を確認する。
  4. 作業する人の免状・認定と担当工事を照合する。

LINEでは、個人か法人か、現在の建設業許可と電気工事業の登録等の状況、予定する設備や工事をお知らせください。金額だけでなく、電気工事業の手続きと実際の作業資格の両面から確認します。登録の切替を予定している場合は、現在の登録通知と許可通知の内容も整理しておきましょう。

出典:福岡県「電気工事業登録について」制度と手続き/経済産業省「認定電気工事従事者」。