国際行政書士斉藤事務所

福岡の建設業許可|外国人を営業所技術者等にする際の確認

外国人を候補にする場合も、営業所技術者等(旧:専任技術者)の資格・経験・常勤性を確認します。
それとは別に、在留資格で認められる活動と、実際に担当する仕事が合うかの確認が必要です。
海外の学歴や資格をそのまま国内の資格へ読み替えず、資料と認定の扱いを調べてください。

国籍の話と、技術者として満たす条件を分ける

営業所技術者等の要件は一般建設業は、①希望業種に対応する国家資格等、②指定学科を修めて卒業後の実務経験(大学・高専等は3年以上、高校等は5年以上。専修学校専門課程は5年以上、専門士・高度専門士を称する者は3年以上)、③希望業種の実務経験10年以上などの経路。資格ごとの追加経験、技士補等の認定経路、関連業種経験の緩和は条件別に確認する。です。外国籍であることだけを理由に検討できないと決めるのではなく、保有資格、該当する工事の実務経験、学歴と経験の経路、現在の常勤性を確認します。日本人の場合と同様に、希望業種との対応が重要です。

よくある勘違いは、外国で技術者として働いていたので日本でも同じ資格として扱える、または在留資格の名前に技術という言葉があるので許可の担当者になれる、と考えることです。許可要件に使う資格・経験と、在留上認められる活動は、異なる制度の確認になります。

採用の段階では、本人が持つ資料にどのような情報が記載されているかを整理します。本人の説明だけで資格名を日本の名称へ置き換えず、発行元、分野、取得条件、経験した仕事内容を、そのまま確認の材料として扱います。

許可と在留の条件を分ける資格経験と常勤性の確認と、在留資格の活動範囲の確認を分ける。 建設業許可の確認業種と資格・経験営業所への常勤在留資格の確認認められる活動契約と実際の仕事内容

出典:建設業法 第7条第2号・第15条第2号/国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/国交省・外国での経験等を有する者の大臣認定。

在留資格は、実際の仕事内容と契約から確認する

施工管理、設計、現場での作業など、会社が任せたい仕事の内容を具体化します。国の外国人建設技術者向け資料は、専門的な技術業務の役割と、在留資格の活動範囲を区別して案内しています。職名を施工管理にすれば、実際の仕事が何であっても同じ扱いになるわけではありません。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」は、それぞれの制度と活動の範囲を確認します。特定技能による現場の技能業務を中心とする人材と、専門的な施工管理等の技術業務を担う人材を、建設分野で働くという共通点だけでまとめないでください。

本人の在留資格、認められる活動、学歴や職歴、雇用契約と実際の仕事の対応を確認します。担当させる仕事と在留上の活動の対応が不明な場合は、採用を決める前に確認し、採用後に仕事内容を変えて辻褄を合わせる進め方は避けます。在留資格側の手続きや認められる活動も、建設業許可の要件と分けて検討します。

出典:国土交通省「外国人建設技術者の採用・定着に向けたハンドブック」はじめに・在留資格/国交省・外国での経験等を有する者の大臣認定。

常勤性は勤務先と実態を示し、在留期間の管理も分けて行う

営業所技術者等としての常勤性は、申請する事業者と本人の勤務の関係を示す資料で確認します。外国人であることだけを理由に別の役割になるわけではなく、雇用・加入記録等と実際の勤務を照合することが基本です。住民や在留に関する資料と、常勤を確認する資料の目的も区別してください。

書類の氏名表記が異なる場合や、会社の記録と本人の証明に使われる表記が合わない場合は、同じ人であることをどう確認するかを整理します。外国語の資料は、どの記載が資格・学科・対象工事を示すかを説明できるようにし、提出先が確認できる訳文と原資料の対応を整理します。不要な個人情報までまとめて共有することは避けます。

在留期間や就労可能な活動を継続して確認する管理も必要ですが、それだけで建設業許可の要件維持が済むわけではありません。退職、仕事内容の変更、営業所の異動があれば、許可側と在留側の影響をそれぞれ確認する体制を考えます。

外国人の候補者を検討する順番任せる業務を決め、許可要件と活動範囲を同じ業務で照合する。 担当する仕事を具体化資格・経験・資料を整理在留上の活動と照合

出典:国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/国土交通省「外国人建設技術者の採用・定着に向けたハンドブック」はじめに・在留資格/国交省・外国での経験等を有する者の大臣認定。

海外の学歴・資格・経験は、国内の区分へ自己判断で置き換えない

海外の学校や資格に関しては、国内の指定学科や資格と同じ名称に見えても、そのまま同じ経路を使えるとは限りません。学校制度、修めた内容、証明資料、認定の要否等を整理し、許可要件でどのように扱うかを確認します。国内の資格・学歴・経験だけで所定の条件を満たさず、外国での経験等を加えて同等の能力を示す場合には、国土交通大臣の認定制度があります。

学歴を使う場合は、卒業した課程と履修内容、取得した称号などを示す資料を調べます。実務経験を使う場合も、どの工事をどこで担当したか、本人の役割をどう示すかを確認します。翻訳が用意できたというだけで、証明する内容の確認が終わるわけではありません。

この認定制度は日本人・外国人のいずれも対象で、外国企業での経験も検討対象です。外国の学校を卒業したことや翻訳を用意したことだけで、国内の指定学科と同じ扱いになるわけではありません。利用できるか不明な経歴については、資料の発行元や確認できる項目を整理したうえで、国内の資格取得などの別の経路も含めて比較してください。

出典:国土交通省「許可の要件」経営業務管理・営業所技術者等・財産的基礎/国土交通省「指定学科一覧」/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/国交省・外国での経験等を有する者の大臣認定。

福岡での確認は、希望業種と実際の職務をセットで示す

相談前には、希望する許可業種、本人の資格・学歴・経験、現在の在留資格、任せたい仕事内容、勤務する営業所を整理します。建設業許可の確認と在留上の確認を別々に終えたつもりでも、想定する仕事内容が違えば計画はつながりません。同じ職務を前提に資料を照合します。

県の許可申請と、必要に応じた大臣認定、入管での就労活動の確認を分けて準備します。候補者の資格や経歴が確認できても、予定する活動が在留上認められるかは別に照合します。疑問の内容を制度ごとに分けて、必要な確認先と順序を整理します。

当事務所へは、外国人の候補者がいるという段階で、どの役割を任せたいかをお知らせください。建設業許可と在留資格の手続きが関係するため、採用の予定日だけを先に決めず、必要な資料と活動の条件を確かめながら進めます。本人に任せたい業務と採用時期を整理し、建設業許可と在留資格の両方で必要な確認を進めましょう。

出典:福岡県「許可申請書・確認資料一覧表〔チェックリスト〕」新規申請・注意事項/福岡県「建設業許可の手引き、申請書類などはこちら」申請書類・手引きの案内/国土交通省「外国人建設技術者の採用・定着に向けたハンドブック」はじめに・在留資格/国交省・外国での経験等を有する者の大臣認定。