国際行政書士斉藤事務所
2026/03/22

建設業許可の「一般」と「特定」の違いとは?自社はどちらを取るべきか

建設業許可の「一般」と「特定」の違いとは?自社はどちらを取るべきか

最終更新日: 2025年3月

執筆: 福岡入管・建設業許可専門事務所

福岡県で建設業許可を検討されている経営者様へ。「一般」と「特定」どちらを取得すべきか、多くの方が迷われます。本記事では、2025年2月の法改正を踏まえ、福岡県の審査実態を知り尽くした専門家が、最適な選択をサポートします。

30秒診断:あなたに必要なのはどっち?

┌────────────────────────────────────────┐
│ Q1. 元請として工事を受注しますか?     │
│                                        │
│   NO → 【一般許可でOK】               │
│   YES ↓                               │
│                                        │
│ Q2. 下請への発注額が基準を超えますか? │
│   ・建築一式工事:8,000万円以上        │
│   ・その他工事:5,000万円以上          │
│                                        │
│   NO → 【一般許可でOK】               │
│   YES → 【特定許可が必要】            │
└────────────────────────────────────────┘

ポイント: 自社が下請として工事を受注する場合や、自社施工がメインの場合は、請負金額に関係なく「一般許可」で問題ありません。

一般と特定の違い:比較表

| 項目 | 一般建設業許可 | 特定建設業許可 |

|——|—————|—————|

| 下請発注の上限 | 基準額未満 | 制限なし |

| 基準額(建築一式) | 8,000万円未満 | 8,000万円以上も可 |

| 基準額(その他) | 5,000万円未満 | 5,000万円以上も可 |

| 財務要件 | 500万円以上 | 4項目すべて必須 |

| 技術者要件 | 2級資格等 | 原則1級資格 |

| 取得難易度 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |

| 許可の有効期間 | 5年 | 5年 |

最大の違いは「下請けに出す金額」

一般と特定の違いを一言でいえば、「元請工事で下請に発注できる金額の上限」です。

よくある誤解

❌ 「請負金額が大きいと特定が必要」

下請への発注額が基準を超える場合に特定が必要

つまり:

  • 1億円の工事を受注しても、自社施工なら一般でOK
  • 5,000万円の工事でも、下請発注が基準を超えれば特定が必要

2025年2月の基準金額改定

2025年2月1日施行の改正により、基準額が引き上げられました。

| 工事の種類 | 旧基準 | 新基準(2025年2月〜) |

|———–|——–|———————|

| 建築一式工事 | 7,000万円 | 8,000万円 |

| その他の工事 | 4,500万円 | 5,000万円 |

※金額はすべて税込一次下請への発注額の合計

特定許可取得の「2つの高い壁」

特定建設業許可を取得するには、財務要件技術者要件の両方をクリアする必要があります。

壁①:財務要件(4項目すべて必須)

| 要件 | 基準 | 解説 |

|——|——|——|

| 欠損比率 | 20%以下 | 累積赤字が資本金等に占める割合 |

| 流動比率 | 75%以上 | 短期的な支払い能力の指標 |

| 資本金 | 2,000万円以上 | 登記上の資本金 |

| 自己資本 | 4,000万円以上 | 純資産額 |

注意: 4項目すべて同時に満たす必要があります。3つクリアでは不可。

壁②:技術者要件

| 要件 | 内容 |

|——|——|

| 原則 | 1級国家資格の保有者 |

| 例外 | 指導監督的実務経験(4,500万円以上の工事で2年以上) |

福岡県の審査実態:ここが厳しい

福岡県では、特に常勤性の確認が厳格に行われます。

福岡県で求められる追加書類

| 書類 | 目的 |

|——|——|

| 出勤簿 | 実際の勤務実態の確認 |

| 賃金台帳 | 給与支払いの証明 |

| 健康保険証 | 社会保険加入の確認 |

| 非常勤証明書 | 他社役員兼務時に必要 |

当事務所の申請実績に基づくと、福岡県庁では他県と比較して常勤性審査が厳格に行われる傾向があります。

結論:どちらを取るべきか?

一般許可がおすすめな企業

  • ✅ 自社施工がメインの企業
  • ✅ 下請として工事を受注することが多い
  • ✅ 下請発注額が基準未満に収まる
  • ✅ まずはリスクを抑えて事業を進めたい

特定許可を目指すべき企業

  • ✅ 元請として大規模工事を受注したい
  • ✅ 下請発注額が基準を超える見込み
  • ✅ 財務基盤が安定している
  • ✅ 社会的信用を最大化したい
  • ✅ 将来的なM&Aも視野に入れている

よくある質問(FAQ)

Q1. 一般から特定への変更は可能ですか?

A. はい、可能です。ただし、新規で特定建設業許可を取得する形となり、財務要件と技術者要件を満たす必要があります。

Q2. 下請発注額が基準以下なら、ずっと一般許可で問題ありませんか?

A. はい。下請発注額が基準以下であれば、一般許可で法的に問題ありません。

Q3. 福岡県では他県より審査が厳しいと聞きましたが?

A. 当事務所の実績では、福岡県は常勤性の確認が厳格で、出勤簿や賃金台帳の提出を求められることが多いです。

Q4. 特定許可の取得にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. 書類準備から許可取得まで、通常3〜6ヶ月程度です。財務要件の整備に時間がかかる場合はさらに長期化します。

Q5. 一般と特定で許可の有効期間に違いはありますか?

A. いいえ、どちらも5年間で同じです。更新手続きも同様に必要です。

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「自社はどちらを取得すべきか」「特定許可の要件をクリアできるか」など、ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

無料診断でわかること:

  • 一般/特定どちらが必要か
  • 現在の要件充足状況
  • 取得までのロードマップ

※詳細な財務分析や申請書類作成は有料業務となります。

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免責事項

本記事は建設業許可に関する一般的な情報提供を目的としており、個別具体的な法律相談ではありません。実際の許可申請にあたっては、最新の法令・通達および個別の事情に応じた専門家への相談をお勧めいたします。

記事内容は2026年3月時点の情報であり、法改正により変更される場合があります。

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